ウェブ進化論
- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/02/07
- メディア: 新書
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私のIT分野における情報源は理系である兄弟の伝聞か、ネットだ。
しかし当時、去年前半は人生初のオンラインゲームに超・熱中して私生活のほとんどをゲームに費やしていたため、ネットからの情報は断絶状態であった。
一昨年までの自分のネット依存症からは考えられない変化だったとは今でも思う。
「web2.0」という言葉が広く世間に浸透し、相次いでガイドブックが発売されているときに我が家にやってきた本を見てはじめてその存在を知った。
自分が時代に取り残されているという実感を肌で感じ、非常に焦燥感を覚えた。
そのとき書店で注目されていたのがこの「ウェブ進化論」だったと記憶している。
とまあ、堅苦しい文は疲れるからヤメ。
単純に就活で必要に迫られて読んだわけですが、なかなかに冷静に客観的に読めて面白かった。
客観的にとは、過去の出来事として、ということかな。
出版からまだたったの1年にも関わらず、ああ去年はこうだったな、と思う。
これがムーアの法則というやつなのかな。本当にえらくペースがはやい。
グーグルは映像検索に関し、youtubeを買収して「グーグル・ビデオ」の強化を図っている(実際利用したことはないからよくわからん)し、mixiは国民総mixi会員だか1億人mixiだったか忘れたが現実の世界=mixiの世界で個人情報管理が問題となっているし、Wikipediaは(信頼性から?)寄付が集まらず運営が危機になっているそうだ。
上に二つについては割りと当たってるっぽいね。
ブログによる情報発信者の母体の増加による影響とかメディアの対応は既知のところだったけど、そこで検索エンジンや自動秩序形成システムといったweb2.0的な要素と絡めて書いたものを読んだのは初めてだった。
この辺は興味深いね。
結局のところ「web2.0」という概念の一応の定義は示されているものの、あくまで今までに比べ遥かに革新的であったものをトータルで考えるとそうなるだけであって、必ずしもそうであるとは限らないという点において、この本で云う「こちら側」の人のための、いわゆる有識者といわれるような人たちが使う言葉であるな*1、という意見に納得が言った。
技術者開発者はただ自分の求める先に進むだけであって、web2.0という枠組みなんかを気にして仕事してるはずもないしね。
あと付け足すなら、この本で一番名前が登場するであろう企業の説明会に参加したことがかなりこの分野の刺激になっているのは確か。実はほとんどは採用HPに書いてあることなんだけども、これが事後だからすっと理解できるのか、事前だったら説明会のほうに影響があったかはわからない。
でも、確かにあの企業は普通の企業と違う。
*1:どこかで見聞きした話の要約