殺×愛7

殺×愛7―きるらぶSEVEN (富士見ファンタジア文庫)

殺×愛7―きるらぶSEVEN (富士見ファンタジア文庫)

殺すために愛し合う、ぶっちゃけ最初はなんじゃこりゃと思ったタイトルの本作もこの巻で最終巻となりました。


なんていうのかラストまでの持っていき方、演出が憎いほど上手いね。
幼なじみの死で心を凍らせて閉ざしてしまったヒソカと、葛藤の末の雪解け。
ずっと無理に無理を重ねてヒソカのいた日常を守ろうとするサクヤ。
この巻だけでなく最初から続く日常の積み重ねがあるからこそ決められたゴールまでのその時が切なく光るんだよね。
同時に外堀を埋めるように脇役のその瞬間を描くことでラストへの予感を否応なく感じさせる。


くぅーーー
これほどまでに読みながらにして「ああ作者に嵌められてるな」と実感する作品があっただろうかっ!?いや、ないっ!(反語


文庫化の際に追加された「エンドロール」に関しては賛否両論だと思うけど。
俺はアリだと思うね!
実は恣意的なきまぐれだったなんて怒りのやりどころがないけど、逆に言えば精一杯「生きた」彼らに対し<<物語>>を最高に面白くした褒美があるとも思うわけですよ。
そんなわけで殺×愛は最高傑作だった!間違いない!!



ところでサクヤのキャラクターはなんていうんだろうね?
ツンデレ?なんか違うよね。わかりやすい定義付けが欲しいところだなぁ