輪環の魔導師 闇語りのアルカイン

輪環の魔導師―闇語りのアルカイン (電撃文庫)

輪環の魔導師―闇語りのアルカイン (電撃文庫)

前作、空鐘では剣の世界のファンタジーだったのに対し、本作は魔法の世界のファンタジーとなっていて、よりファンタジーっぽい印象を受けたね。
今まで普通に暮らしていた主人公はある事件をきっかけに自分の本質やとりまく環境に気づき、ある決意を固める。
うむ実に王道パターン。だがそれがいい
あとはもうこの著者の作品にはなくてはならない幼馴染みもしっかり完備。
ある種の恐怖を抱くような執着振りは、前作の表向きはおしとやかなウルクとは大違い。
でも内に秘める想いが強いというのは共通していえるキャラクターだね。
そこで「おっ」と思わせる展開があって面白い。


無理なく自然な感じで世界観の解説や今後の布石となるキーワードが展開されてるのは作者の手堅い作風を感じさせるね。
出だしは良好。今後も期待のシリーズになりそうだ。