荒野

荒野

荒野

けっこう昔にファミ通文庫で刊行されていた「荒野の恋」という作品の出てなかった新作である第3部を含めた全章がまとまったもの。
正直第3部の展開は予想外だったかなぁ
もっと悠也との絡みで恋愛に関しての成長を中心にして展開していくのかなぁとか思ってたけど、恋愛も含めてトータル的な意味での荒野という少女の子供から大人への成長が中心のテーマだったね。
学校の友達や父親の仕事仲間のうつろいや、後輩を見ることで時間の流れを否応なく認識されるところはよかった。
そのときの本人からすれば中学1年生と高校1年は大きな違いは感じるわけだけど、年齢の違いなんてたったの4歳なわけで、あとでちょっと後ろを振り向いてみるとその時間の流れの速さに愕然とする。
12〜16歳あたりって一番変化がある年頃だしね。
このへんの作者の描写の仕方は飛びぬけているよなぁ。すごい。
なんにせよ完結してよかった。