サブプライム後の新資産運用

サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践

サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践

挑戦的なタイトルとアマゾンランキング上位にあったので読んでみた。
国際分散投資と長期資産運用の弱点など今までに見ないテーマで新鮮だった。
その内容に賛同できるかどうかはさておき、読みやすい構成でわかりやすい内容だったと思う。


ここからが本題だが、本書最大のポイントは2章後半の「常勝のポートフォリオ」から3章だろう。
外貨預金はこれから発生するだろう長期的な視点での円安を捉えて利益を狙っていく上で最適であると書いているにもかかわらず、なぜ為替利益を全面的に享受できる外貨MMFではないのか。
基本長期保有でそこまで手数料が重要なのか。
むしろ為替のタイミングを調整できる流動性、メインの利益の源泉である為替利益を多く確定できるほうが有利だろう。
しっかり調べれば外国口座管理手数料の無料のところもある。解約・買い付けのたびに為替手数料がかかるわけじゃない。
ポンドや豪ドルが運用できない。
外貨預金をするような一般人にこれらの為替レートをチェックしろと言うのか。
まず一般のニュース番組では無理な話だ。
だったらその辺に関しては杏の実やスリーポイントでも持っておけ。
なにも全てを自分で情報収集から運用まで管理する必要はない。
自分は資産の大部分を占める欧米に関してのみアンテナをしっかり立てておけばいい。
俺はそう思う。
確かに刺激的で新しい視点ではあるけど疑問を覚えざるを得ない。
そんな本でした。